味覚、嗅覚、触覚、視覚、聴覚は、舌と鼻と皮膚と目と耳という感覚器官によって養われていきます。赤ちゃんは、この五感を成長とともに養っていきます。五感が発達していくためには、さまざまな感覚が脳に伝わっていく必要があります。それぞれの五感の発達について乳幼児のポイントをお伝えします。

味覚

おっぱいを飲んで、離乳食を食べて、幼児食になってと発達する中で、子どもはいつどんな時も味覚を育んでいます。おいしいな、あまいな、まずいな、すっぱいな、とさまざまな味を覚え、乳幼児期によく口にしたものは、大人になってからも慣れている味として認識されます。

ですからできるだけお母さんも工夫をして、自然由来の本来の味を子どもに伝えてあげるようにしましょう。化学調味料をたくさん使用しているものやお惣菜、外食などに慣れてしまうと、子どもはそれがおいしいものとして認識してしまいます。

本来のうま味を感じることができず、大人になって食を楽しめなかったり、味に鈍感になってしまうのです。子育ては自分育てともいいますが、心を込めて子どもや家族、自分のためにも、まずは離乳食から身体に安心安全なおいしい食を提供できるようにしましょう。

嗅覚

嗅覚は、人間が危険を回避するための優れた器官の嗅覚は、腐っている物や危ない状況を判断することができます。ちょっとガスの臭いがする、薬品の臭いと不快な香りが分かりますし、また、良い花の香りや、どこかの家からおいしい料理のにおいがするなど、良い気分になる時もありますね。

また、大人になると香りで、人や思い出の記憶が蘇ってくることもあります。嗅覚は、味覚と違って消化器官を通さず脳にダイレクトに伝わるので、身体への影響もそれだけ早くなります。アロマで認知症予防ができたり、入眠時に使うことができるのもそのためです。

同じ肉や魚でも新鮮なものでないと食べない子どもは、ぜいたくなわけではなく、嗅覚が発達し身体に安心なものを取り入れようと本能がしているためでもあります。大人は子どもの好き嫌いだと決めつけないで、何で嫌なのかな?と一度考えるようにしましょう。アレルギー成分があるのかもしれませんし、新鮮でなく大人には大丈夫でも子どもの消化器官にとってはダメージを受けてしまうものなのかもしれません。

触覚

戸外へ行き、風を感じて太陽を浴びましょう。子どもが外へいくとそれまで機嫌が悪くても、気分が解放されて元気になり活動的になります。人や自然のさまざまなものとの出会いを楽しみましょう。公園や緑のある場所へ行くと、木々や草花などに触れて幹や葉っぱに触れてみたりします。

大人にとっては何でもないものでも、子どもにとってはすべてが興味の対象になります。「これははっぱだよ」「きれいな花だね」など会話をしながら触れてみることで、ザラザラした幹や、つるっとした葉っぱの感触も覚えて感覚が発達していきます。

視覚

絵本の世界や家の中の世界よりも、外には子どもが不思議なものがたくさんあります。子どもの目線と大人の目線では発見するものも違いますし、大人には分からなかった小さい虫やゴミなどをみつけて急に立ち止まってじっと見ることもあります。

子どもと一緒に出掛けると、大人には分からなかった発見ができたり、大人も再度新鮮な気持ちで体験することもできます。まずは家の近くを散歩するところからはじめて、近くの公園へいったり買い物に一緒に出掛けたりと、見聞を広げてあげましょう。

便利な世の中になって通販で買い物もできる時代になりましたが、3か月過ぎて首も座ってきたら、一緒に出掛けることも楽にできるようになりますので、いろんなものを目で見ることができる場所へいってみましょう。

聴覚

聴覚は、人間の情緒を養う上でも、大切な器官であり人の声や生活音など聞き分けて感性を養っていきます。例えば、同じお母さんが同じ言葉を話していても、優しい声で話す時と怒った声で話す時では赤ちゃんの感じ方は違います。赤ちゃんから小学校に入る前の幼児期は、聴覚によってさまざまな音を聞き分ける大切な時期でもあります。

いろんな人と出会うことによってそれぞれの声を聞き分けたり、動物の鳴き声を知ったり音楽を聞いたりとさまざまな経験をさせてあげましょう。音は聞こうと言う気持ちでよく聞こえるものでもあります。聞きたい!と子どもが思うためにはそのものに興味を持つことも大切です。コミュニケーションを楽しみ会話を楽しむという基礎を忘れないようにしましょう。

五感を使ってよく遊んでよく食べてよく眠り子どもは成長していきます。いきいきとした活動をすればそれだけおいしく食事もとれますし、しっかりと熟睡することができます。乳幼児期は大人の影響を多大に受ける時期でもあり、心身ともに発達しようとする子ども自身の力もとてもたくましいものです。感覚を養うことは、大人になってからも影響していきます。スポーツをする時の俊敏さや感覚、芸術的活動をする時の鋭敏さや表現力など小さい時に獲得していることも多いものです。いろんな経験をして乳幼児期の貴重な時間を親子で楽しみましょう。無理強いをしないで楽しく五感を養っていきましょう。